バイエル98番

第三ステージ

バイエル98番は、またヘ長調の曲で、特徴的な同じ旋律パターン の繰り返しの曲になっていて、このパターンのもシンコペーションの一種です。 今までもいくつか出てきましたが、このバイエル98番のように、メロディーが 一番最初の小節の一拍目・頭ではないところ(前の小節にはみ出している) から始まる事を、弱起(アウフタクト)といいます。

弱起の曲は、フレーズの切れ目が 小節線と一致しない事が多く、98番も小節をまたがってフレーズが 構成されています。ですが、98番の場合は、小節の一拍目の音に スタッカーティシモが付いていますので、強く短く弾き捨てるように弾き、 その後にすぐ、4分音符をたっぷり響かせるようなイメージで演奏しましょう。 休符がたくさんありますが、曲のポイントになりますので忘れないように 気をつけてください。

左手伴奏は、すべての音がスタッカートになっています。音の長さ をそろえ、曲のイメージに合わせて弾むように弾いてみましょう。 弱起の曲は、曲の最初がはみ出しているので、曲の最後の小節で、はみ出した 分を調整するのが普通です。バイエル98番も、曲の始まりで8分音符 2拍分、はみ出していますので、最後の小節は8分音符1拍分しか 書かれていません。最初にはみ出した部分と曲の最後の部分を足して、 ちょうど一小節になるのです。ですから、98番の場合はスタッカート が付いているため意識しなくてもいいのですが、曲の終わりの音は、 きちんと楽譜通りに演奏し、気を緩めて無駄にのばし続けたりしないように 気をつけましょう。

コメント

トップへ戻る
タイトルとURLをコピーしました