ピアノの先生選び~大人の再開ピアノ その16

ピアノレッスン備忘録

その15のつづき

翌週、正式なレッスンの第一回目に行く。

まず、ツェルニー50番の20番を普通に弾く。
ま、弾けてはないんだけど、一応最後まで弾く。

チャッキリ先生、無言で聴く。そして、
「ええっと・・・・」
と言った後、怒涛のようにレッスンが始まった。
↓楽譜はこんな感じ

ツェルニー50番の20番冒頭

チャッキリ先生「八分の六拍子って、なんだと思ってる? 八分の六拍子って、何?」

自分「???」(何が聞きたいのかすら、わからない)

チャッキリ先生「八分の六拍子ってのは、三拍子が二つくっついてんの。三拍子ってのは、強弱弱って良く言われるけど、そうじゃない。ダウンー普通ーアップという3つで構成されてるの。わかる? あなたの弾き方には、アップがない」
「で、この曲は三拍子部分が十六分音符の6連符になってるけど、この場合は、ダウンーアップーダウンーアップーダウンーアップの6つでひとまとまり。このように弾かないとダメ」

自分「???」(何を言ってるのか、良くわからず)

チャッキリ先生「親指を弾くとき、手首を回して弾いたらダメ。鍵盤から一回手を離して、音を一つずつ切って、両方の手首がハの字になる位置関係のまま親指を前へ持っていく。そして、手首は使わずにアップの動作だけで弾く。鍵盤を押し下げない。アップしながら鍵盤をかすめて弾く」

自分「そうしたとしたら、音が切れませんか?」

チャッキリ先生「音は切れていいの! 大切なのは、手首を回さず、ハの字に固定したまま弾くこと。親指を弾くときは、常にこのポジションを守ること。そして、親指は鍵盤に対して斜め45度の角度を保って弾くこと」
「本当の綺麗なレガートっていうのは、つなげて弾くことじゃない。むしろ音を一つずつ離して弾いた方が、綺麗なレガートに聞こえる。ピアニストはみんなそうやってる」

自分「・・・・・」(何言ってるんだろう??)

チャッキリ先生「オクターブ離れた音型だからといって、手をオクターブに開きっぱなしにしてたら、手が痛くなる。上の一音を弾いた後、離れたオクターブに移る時には、一回一回手を閉じて新たに弾きなおすこと。手を開いて固定しながら弾いてはダメ」
「一回一回手を閉じて弾くから、音はつなげられない。一音一音切って弾く。切って弾くからと言ってバラバラになってはダメ。切っていても、ひとまとまりに聞こえるように弾くこと。そして、上の音の時はダウン、下の親指はアップで弾く」

自分「でも、親指が黒鍵でほかの指が白鍵とかだと、どうしても手首を回さないと届かないと思うのですが・・・」

チャッキリ先生「だから、白鍵の手前部分を利用して弾こうとするからダメなの。白鍵を弾くときは、黒鍵と黒鍵の間を弾けばいいでしょ」
「で、親指で黒鍵を弾くときには、他の指の白鍵から手を一回離して、手首はハの字の位置を保ったまま、腕を鍵盤の奥側に移動させて、腕の移動の動作だけで親指で打鍵。その時は、アップで弾くこと」

自分「・・・」(つか白鍵の手前を使わないって…黒鍵の間を弾く方がむずかしくね?)

チャッキリ先生「左手の伴奏の2重オクターブも、手を広げて弾いたらダメ」
「一番低い音を小指で弾くときは、手首は左側に回転させる。次のオクターブ上の音を親指で弾くときは、一回手を閉じた上で手首を右側に回転させて、親指は裏返す勢いで弾く。そして、もう1オクターブ上の音を中指で弾くときは、また手は一回閉じて、さらに移動中に手首を左側に回転させながら2指を着地させて弾く」

自分「・・・」(つか、オクターブ離れた音型なんだから、普通にオクターブに手を広げて弾いた方が早いし、無理もないんじゃね? 一瞬だし、手が痛くならんっしょ)

チャッキリ先生「そして、一番上の音を弾き終わったら、すばやく左手を低音側に戻す。戻すときは手は卵型に丸めて横に倒す! そして鍵盤上のごみを払いのけるように、サッと素早く戻す。手を下に向けたまま平行移動で戻さない!」

チャッキリ先生「はい、右手は三拍子を感じて。違う違う、そこはアップで弾く!!!」

チャッキリ先生、同じ指導を繰り返すも、私がいまいちピンと来ていないため実力行使に出る。

チャッキリ先生「ちょっと、立って。いいから立って。そんで鍵盤に手を置いて、上下に屈伸して」

自分「???」(つか、何??)

チャッキリ先生「いいから、さっさとやる! そして、膝を曲げて下に下がる時に上の音を弾く。そのあと、膝を伸ばすときに親指で下の音を弾く。これが、アップとダウン。さぁ、やって。アップ!ダウン!アップ!ダウン!・・・・・・・・」
「アップの時は、親指は鍵盤に落とさない! 体が上がる勢いを感じて、上に上げながら、上げている最中に親指を鍵盤に触れさせる。鍵盤の下まで弾かない! ほら、アップ!ダウン!アップ!ダウン!!!」

・・・私はなんで、屈伸運動をしながらピアノ弾いてるんだろう??
・・・これ、何の意味があるのよ?
・・・つか、膝がガクガクしてきそうなんだけど。。

チャッキリ先生「ピアノを弾くってことは、体を使うこと! 体力使うよ!! 楽しようなんて思ってたらピアノは弾けない!!! ほら、アップ!ダウン!・・・」

5分くらいもやらされただろうか。チャッキリ曰く、だんだん良くなってきたらしい。
自分には、何が何やらさっぱりわかんないし、足が攣りそう。。

チャッキリ先生「じゃ、座って弾いてみて。今の感覚を忘れないで弾いてよ」

チャッキリ先生「違うって言ってるでしょ! さっきの感覚思い出して」
「じゃ、右ひじに左手添えて。そう。そして右手は一切自分で動かそうとせず、左手の押す力だけで右手を前後に移動させて」
「はい、前、後ろ、前・・・」「そして、右手の腕の力は使わず、左手の動力だけ使って、後ろに下がる時にダウンで上の音弾いて、前に押す時にアップで親指。いい?」

自分「・・・」(もはや、考える気力も残ってない。無心)

チャッキリ先生「ピアニストも、こういう音型の時はみんなやってる。youtubeとか見てみたら? ものすごく忙しく腕を前後させてるから! ピアニストは、ボケっと弾いてないよ!」

つか、そんなピアニスト、見たことある?
つか、そんな動画、youtubeで視たことある?

チャッキリ先生「じゃ、この練習を8小節分だけ練習してきて」

こう言い放ち、ツェルニーの楽譜に、1,腕の前後 2,アップとダウン と、この先一週間の練習メニューを書き込んで、レッスンは終わった。

レッスンは終わった。。。そう、ツェルニー50番の20番の、最初から8小節だけで、時間もオーバーして一時間半!!!
それ以外は一切なし。。。

なんなの、これ。

文章だけではわかりにくいので、チャッキリ先生に言われた練習の動画↓

N20210114ツェルニー50no20のチャッキリ先生に言われた練習

つづく

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