ピアノの練習始めたいけどピアノはどうしよう?

バイエルを始める準備

既にピアノを持っている、若しくはデジタルピアノがある という方はいいでしょうが、まだ何も鍵盤楽器をもってない人にとっては 切実かつ最大の問題ではないでしょうか。

将来的に生のピアノを弾きたい、または生ピアノをたまにでも いいから何処かで弾いて、誰かに聴かせてみたいとお考えの方は、 できれば本物のピアノで最初から練習を始めるのが、何と言ってもベストです。 がしかし、それではこの講座の意味がありませんので、ここでは 本物のピアノ以外の鍵盤楽器について考察してみたいと思います(注・2021年現在)。

デジタルピアノ

本物のピアノ以外ではこれがベストでしょう。しかし、デジタルピアノにも さまざまなランクがあり、値段もピンからキリまで取りそろっていて 実際どんなのを買えばいいのか分かりにくいのも事実です。ですがたくさん あるデジタルピアノにもいくつかのタイプがあります

1 オルガンのように、何の抵抗も感じない軽い鍵盤でピアノの音がでるもの。 ペダルは接続コードがむき出しの、足で押すボタンのようなのが付いている 事が多く、値段は1万円程度。
2 鍵盤はピアノのような抵抗が感じられるが、どこか不自然でバネっぽい 反発を感じるもの。ペダルは本物のピアノのようなものが取り付けられて いる。同時発音数が十分に確保されていなかったり、どこの音を弾いて も、左右のスピーカーから満遍なく音がなったりするものもある。 値段は5万~10万円程度。
3 鍵盤は本物のピアノがそうであるように、低音部は抵抗が重く、 高音部は軽くなっていたりして、デジピの中ではかなりピアノに近い。 音の出方も当然計算されており、弾いた鍵盤の辺りから音が聞こえて きているように発音されたりする。そーっと鍵盤を押し下げた場合、 本物のように発音されなかったりする。ダンパーペダル(音を持続させる ペダル)を使用したとき、計算された倍音を鳴らして生ピアノに近い 響きで響いたりするものも珍しくない。値段は10万~20万円程度。
このクラスのデジタルピアノは大きく分けて二種類あり、一つはサンプリング音源タイプと、もう一つはモデリング音源タイプ。サンプリング音源タイプは、誰が弾いても綺麗な音が出る、というか、出てしまうのがデメリットになり得る。モデリング音源タイプは、弾き方によっては一応それらしく音色が変化することになっている。
4 ハイブリッドピアノ
本物のピアノと同じ(大体ではあるが)アクションをもつが、 躯体の中に弦や響板などがなく、発音だけデジタルで行うもの。 当然鍵盤も木製であり、ものによってはボディも本物のように木製 であったりする。当然大きさもデジピの中では大型で、 海外製の超小型アップライトピアノよりも大きかったりする。 重量もかなり重い。分かりやすく言えば、普通のアップライトピアノ だが音だけデジタルで鳴る。当然電源を入れなければ発音されない。 値段は40~50万円以上とかなり高額。

言うまでもなくデジタルピアノの中では、4のハイブリッドピアノが一番いいが この値段を出すくらいなら中古のアップライトピアノを買う方がはるかにマシです。 デジタルピアノをこれから購入しようと考えている方は できれば、3のデジタルピアノを買うとよっぽど生ピアノにこだわり が沸き起こらない限り長く使えるし、たまに生ピアノを触るように なったとしてもどうにか何とかなるレベルを維持できるでしょう。新しく買うなら、 1のデジタルピアノだけは避けた方が良いです。キーボードと大差なく お金が勿体ないので、1万円払う位ならもう少し足して、2のデジタルピアノを買った方が後悔しなくて済むでしょう。

キーボード・オルガン(電子オルガン)

デジタルピアノは無いがキーボードはとりあえず持っている、 家に古いオルガンがあった、続くかどうかわからないしデジタルピアノ までは買いたく無い、とりあえず指がそれなりに動くようになって ピアノ風味が味わえれば満足、という方であれば十分だと思います。 指のタッチで強弱は付けられないので、何かの拍子に本物のピアノを 弾いたりする機会が訪れたときには後悔するかも知れません。 ですが、とりあえず始めてみるという動機付けには十分なります。 私自身もピアノを始めたとき、家にピアノが無かった為に友人から古い オルガンをゆずってもらい、そのオルガンと学校の音楽室のピアノで バイエルを乗り切りました。

絶対に使用してはいけない鍵盤楽器として、オモチャの 楽器があります。これは鍵盤の幅が狭く小さくなっていたりするので これでどんなに練習しても、他の鍵盤楽器では何も演奏できなくなって しまいます。また、あまりにも鍵盤の数が少なくて音域が狭いものも 好ましくありません。この講座の目標であるバイエル卒業、だけを 考えてみたとしても最低5オクターブ半くらいが必要です。

この講座的には、取りあえず指がそれなりに動くようになり、 ピアノ風味を味わえるようになる事が目的ですので、鍵盤数がある程度そろっている キーボード等が用意できれば十分だと思いますが、上述した事を参考に、 家の環境、かけられるコストも加味し、自分に合った鍵盤楽器を用意 してください。

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