続いてバイエル82番へ進みます。その前にイ長調の属調である ホ長調の音階を練習します。
ホ長調の音階はイ長調と比べるとレにも♯が一つ増えて、♯が 4つになります。指使いはハ長調と同じですし、イ長調の音階を 弾くように練習すればホ長調もマスターできます。ホ長調の音階練習 のうち、3拍子になってからのは少し難しいので、スケールさえ出来ていれば 弾けなくても構わないと思います。
ではバイエル82番へ進みます。この曲はホ長調の曲で、途中一時的に イ長調へ転調します。曲の途中で転調される場合、バイエル82番の ように属調や下属調のような近親調に転調される場合が多いです。その場合、 一時的なものなら調性記号を書き直すのではなく、82番のように本来♯ がつけられている音を臨時記号で変化させるだけの事も多いです。 82番ではホ長調から下属調のイ長調に転調されていますので、 レの音以外はすべて共通音のため、臨時記号によってレの♯を無くして あるのです。臨時記号がたくさんついているとついつい身構えて しまうことも多いですが、曲の構成を少し考えてみると演奏する上での 理解がしやすくなったり、演奏が楽になったりします。
右手の旋律は主にスケールの練習で、中間部には 2の指から弾き始める音型もプラスされています。また1オクターブの 鍵盤移動の練習もあります。左手伴奏はレガートと スタッカートの2パターンの練習に、オクターブ飛んだ後、和音を弾く 練習も入っています。スタッカートは半分の長さをのばすというよりは 軽く弾くと言う意味合いがメインです。弾むようにイメージしてみましょう。
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