バイエル80番・81番

第二ステージ

続いてバイエル80・81番へ進みます。この2曲では色々な 新しい技術が出て来て、中ボスへの道が急に険しくなってしまいます。 なんとか乗り切りましょう。

バイエル80番はイ長調で途中、一時的にト長調に転調する曲です。 3拍子のワルツになっていて楽しい綺麗な曲ですが、臨時記号タップリの 半音進行だらけですので暗譜してしまいましょう。 左手の伴奏は難しくありません。軽く弾むように弾く事だけ心がけます。 問題は右手の旋律です。一番最初に出てくる音型のように3の指を中心として 上下半音づつ行ったり来たりしなければなりません。3と4の指は頑固なまでに 仲良しで、何かというとすぐに連るんでしまい、思うように動いてくれない ものです。ですからこの音型をマスターするには たくさん練習が必要です。またこの音型は多くの装飾音符の基本パターン でもあります。いつの日かバッハやショパンなどを冷やかして みたいと言う野望を抱いている人は絶対にマスターする必要があります。

またリピートからの転調部分は、旋律の音域が3オクターブほどと大変 遠く離れています。見落としてしまうかもしれませんが、ヘ音記号の 部分があるからです。書かれている以上見なかったことには出来ません。 最初、右手で上の音を弾いた後は、すぐに左手の上を跳び越して今度は左手より下の音を弾きます。 鍵盤上の手の移動の練習なのです。慣れないうちは今どこを弾いているのか 弾いていたのか、訳わからなくなってしまいます。練習方法は、第一に 左手は暗譜してしまって鍵盤を見なくても弾けるようにして置くことです。 簡単なので問題ないはずです。そして右手だけに集中するのです。 右手旋律の最初のレを弾いたら次はソですが、ソの音を弾いた瞬間には 視線を左に向けて次に弾く下のシの鍵盤を見ます。うまく鍵盤を見つけられる ようになったら実際に弾いてみます。旋律が上の音に戻るときも同じです。 どちらも一拍の休符のうちに手の移動は済ませてしまうように頑張ります。 装飾音符である前打音については説明書きを読んで理解しておいてください。

バイエル81番は、再びイ長調の曲で、途中ニ長調へ転調する3拍子の曲です。 左手伴奏は、前の80番と同じ感じなのですが、バイエルで初めて1オクターブ 離れた和音に飛ぶ練習が出てきます。オクターブ上の音が一つだけなら いいのですが、その音が和音になっているために下のベース音がどうしても 途切れてしまうのです。ですが、なるべくギリギリまで保持して置くように 練習します。5の指を押さえている間に左手の手のひらを右に見せる 感じで手首を少し返し、1と2の指を塩でもつまむような形にして和音 へ移るようにすると良いでしょう。

右手旋律は、イ長調のスケールと同音連打 の指替え、臨時記号・半音進行に2オクターブの鍵盤移動の練習と、 これもまた盛りだくさんな技術内容です。バイエル80番の練習方法と いままで習得してきた技術、知識をフル動員して仕上げましょう。

コメント

トップへ戻る
タイトルとURLをコピーしました