ではバイエル10番に進みます。指の配置はバイエル21 ページ、バイエル10番の譜面横の通りです。また、注意点はバイエル 8・9番とまったく一緒です。そのままの勢いで終わらせましょう。
バイエル11番は新しいパターンです。とりあえず、指の配置 は11番の譜面横の通りにして済ませましょう。何が新しいのかと言うと、 楽譜を見ると、今までやってきたユニゾンのように見えます。事実、 運動としての指の動きは、ユニゾンの音を弾くときとなんら変わり ありません。しかし、音が違うのです。指の配置を済ませればお気づき とは思いますが、右手はドレミ、左手はミファソになっています。 指の動きはユニゾンと同じでも、出る音は和音になっているのです。 右手、左手の両方をつかって、一つの和音のメロディーを演奏すると 言うことです。技術的には今までの練習をマスターしていれば、楽々 スラスラ弾けるはずです。
しかし、バイエル11番の注意点を挙げるとすれば、この曲はスラーの終わりの 音がスラーの始まりの音と同じ、つまり、スラーは切れているんだけど、 実際の音は切れてない??といった矛盾に満ちた曲であるという点です。 スラーには音を滑らかにつなげるという意味合いと、フレーズの 範囲を指定するという意味合いがある事は、すでに耳に(目に?)タコができるくらい 出てきているので、もうお分かりですね?バイエル11番の場合は、もちろん フレーズを意識して欲しいがために書かれているスラーです。スラーが ある以上、基本的には鍵盤から指を離さずに滑らかに次のフレーズに そのまま入るのですが、一応新たなフレーズが始まるんだ、ということを 意識しながら弾けるように頑張ってみてください。どうしても、自分は ここで一旦、鍵盤から指を離して、新しくフレーズを始めないと気が済まない と言う表現欲旺盛な方は、この場合は好きなように弾いちゃっても全然 かまわないと思います。
退屈なメロディーのために伴奏でもつけないとやってられない、 と言った感じの曲が続いてきましたが、伴奏つきの練習曲は、ここ、バイエル 11番でひと区切りです。この後は連弾しながら何とか我慢するという練習曲は 、ポイントポイントの節目くらいに出てくるだけで、基本的には無くなって しまいます。ということは、これから先は一応一人立ち?と言えると 思います。だんだん難しくなって来ると思うので、頑張って練習していきましょう。
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