バナナヨーグルトシェイク

バナナヨーグルトシェイクお菓子

私はもともと牛乳はあまり得意な方ではない。牛乳が嫌いな 家族がいたために、小さい頃から家の冷蔵庫には牛乳というものが 入っていなかったのも原因の一つであろう。だが、私の年代は牛乳は嫌いでは済まされないものがあった。

給食……そう、給食である。給食といえば牛乳、牛乳といえば 給食なのである。給食のメニューがたとえ、ご飯とけんちん汁と焼き魚と 納豆、煮物であったとしても必ず傍らに添えられており「三角食べ」 など推奨されようものなら、私にとっては地獄であった。

昭和の時代までは、給食は楽しいお昼ご飯ではなく 給食指導という授業の一環であった。食事を食べる順番に始まり、 一口あたりに噛む回数まで指定され、好きなものはお腹いっぱいになって 食べられずに残しても咎められないのに、嫌いなものと思われる食物 については問答無用で胃の中に収めなければならないという不文律 すらあった。

この不文律のおかげで、欲してもいない牛乳をほぼ毎日 飲む事になったのである。「毎日ぃ?学校は5日間でしょ。毎日じゃないじゃん。」 などと言う声が若い人から起こりそうであるが、現在(2004年現在)生息している半分以上の日本人にとっては学校とは週6日なのである。「でも土曜半ドンでしょ? どっちみち週5日しか給食ないし。」…はい、確かに土曜半ドンでした。

だかしかし、街の人口よりも牛の数の方が数倍多いという 北海道の酪農地帯では、ありがたいことに「土曜牛乳」なるシステムが 稼動していたのである。であるから……以下略

味覚の保存というものなのか、おそらく3000回以上 飲み続けたと思われるこの牛乳の味、すなわち北海道の 牛乳の味が私にとってのスタンダード牛乳になったのは必然であったろう。

おかげさまで今では牛乳は特に嫌いなものではなく、 どちらかというと好意的な印象にかわり毎日飲んではいるのだが、 諸刃の剣というべきか北海道産の牛乳でなければ受け付けない体に なってしまった。だが、地元ならいざ知らずここは本州。そう易々と 北海道牛乳など購入できない…。ということになるはずであったのだが、 時代は進み、技術は進歩し文明は開化しているのである。

以前は生鮮食料品といえば航空輸送であった。今でも 魚介類は足が速いため航空輸送がメインであろうが、単価の高い魚介類 ならいざ知らず、野菜や牛乳などの生鮮食料品を航空輸送していたのでは、 デパ地下の野菜も太刀打ちできない高級品になってしまう。であるから、 長らく近郊農業とよばれる農業形態が維持されてきたのだ。

だがしかし高速保冷船とも呼ばれる船舶が開発されてから 一気に情勢がかわったのだ。それまでは海上輸送は数日のオーダーが 当然だったのであるが、時速80kmほどで進む高速船の登場で輸送時間 は、/dayから/hourへと飛躍した。かくして北海道で生産製造された「生乳」が日本中で 手に入るようになった。

普段はこの牛乳でアイスカフェオレをつくり飲んでいるのだが、 時折ヨーグルトも摂取した方が体に良いという事は、みのもんたも恐らく 言っていたに違いない。しかし、無糖でヨーグルトを食べるのはチト つらいものがある。そこでバナナの登場だ。トリビア情報によるとシュガースポット なる茶色い斑点が出てきたバナナが一番美味しいとの事。確かに 経験則からそれは分かっていた事であるが、科学的に証明されると なぜか一安心してしまうものだ。

この甘いバナナを使うと砂糖をいれなくても大変美味しい シェイクが出来上がる。ポイントは一人前につきバナナ一本を使う事。 牛乳だけでなくヨーグルトも材料として使用する事である。牛乳だけで バナナジュースをつくると、砂糖を入れたくなるし何やらぼやけた味に なってしまうが、酸味がプラスされると相対的に甘みを多く感じる事が でき、結果として砂糖がいらない若しくは減らせるのだ。


材料2人分バナナ十分に熟れたものを2本
ヨーグルト無糖のもの300g
牛乳150~200ccをお好みで
作り方すべてをミキサーに入れて1分ほど攪拌する。小さめのミキサーを使用すると水分が少なくても均一に仕上がる。

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