前回の更新から、すっかり期間があいてしまった。
というのも、所謂「スランプ」に陥っているからだと思う。
前回の本番であるサマーコンサートの少し前あたりから、思うようにピアノが弾けなくなった。
まず、体調が思わしくないから疲れてピアノに向かえない。
そして、仕事も、辞めようかと思うほど色々大変になり、
猫たちの調子も気遣いをする日々が続き、
それでもコンサートの本番は来てしまう。。。
ピアノの練習をしなければ、とは思うし、一応やろうとは思っているのに、
帰宅したあとソファに座ったら、その後、体が言うことを聞かない。
刻々と時間は過ぎていく。
いざ、ピアノ室に向かおうと頑張るも、分離不安症気味の猫たちが追っかけてきてまとわりつき、にゃーにゃー煩くて離れてくれない。仕方ないので、撫でたり抱っこしたりしていくうちにタイムオーバー。
今日も練習できなかった、と焦燥感にかられながらも、もうダメかも?と消沈する毎日。
なんとか少しだけでも練習しようと思ってピアノに向かうも、練習しても練習しても頭に入っていかない。
覚えようと思っている事を頭に入れようとしてみても、なんか頭が受け付けてくれず、結果、思うような練習にならなくて、さらに落ち込む。
それまでは毎日、2時間から2時間半くらい練習していたけど、ここ数か月は、1時間半くらいもしたら、許容範囲を超えるような気分になってきて、いったん休憩しようと思ってピアノから離れたら、そのまま・・・
しかも、毎日練習どころか、練習しなかった日が週に1日発生し、それが週に2日になり、ここ最近は2日に一回くらいの練習になってしまっている。
ピアノのレッスンに行っても、当然まともなレッスンにならず、雑談して終わり、なんていう日も出てくる始末。
そこでスタイン先生に相談してみた。
まず、今まで相当無理をしてきていると思うので、ここらへんで一旦、ゆっくりペースにしてみたらどうか?
練習できない日があるのも働いている大人なら当然だと思うし、まだこの先も人生があるのだから、長い目で見た方が良い。
それに、辛いと思うレベルの練習はやめて、少しでも楽しい気分でピアノに向かう方が良い。
という助言をもらって、その結果、
毎週だったレッスンを月2回へ変更
一時間程度かかっていた基礎練習を半分の時間に
練習する気が起きない、もしくは練習できない時は、気にせず休む
その結果、思うようなレッスンが出来なくても一切気にしなくてよい
少しでも楽しくピアノが弾けるようにしましょう
と言うことになった。
いわば、「スランプであってもダラダラピアノを触り続ける計画」である。
練習をしない日があっても、1時間しか練習しない日があっても、ちゃんとした練習じゃなくダラダラ曲だけ弾く日があっても一切気にせず、とにかくピアノは適当に弾き続ける。
スランプにおける一番の敵は「罪悪感」なのだ。
とにかく、罪悪感を感じないようにすることを心掛け、自分に甘い言い訳を用意してでも無理せず暮らす。
こうして2カ月くらい過ぎた訳なのだけど、なんだかんだ言ってピアノを辞めずに済んでいる。
猫にじゃまされてピアノを弾けない日があっても、猫にイライラを感じることもなくなった。
体の調子が悪い日も、いさぎよく諦め、休む。
音楽関係の本ばかり読み漁っていたけど、その勉強はやめて、気軽な小説なんかを読んで気を紛らわす・・・
と言った感じ。
精神的には楽になったものの、ホームコンサートの本番はやってくる。
自分の曲に加えて、歌の伴奏もしなければならなかったため、いくらスランプといえども最低限のことはしなければならない。
伴奏譜をもらってから本番までは1か月しかなかったけど、伴奏は1曲だけだし、ピアノスランプなので本番でミスしたらごめんなさい、と歌の方にも了承もらって気負わずに取り組むことにした。
自分の曲は、自分のレベルでも無理なく弾ける程度のベートーベンの曲を2曲に設定した。
でも、やっぱりスランプはスランプ。
伴奏の方は形になったので、それ以上は追求せず本番まで維持するだけ。
でも、自分の曲は、本番一週間前のレッスンの時でも途中で止まったりするレベル。
暗譜なんてもっての他、楽譜を追って鍵盤を追って音を出すので精一杯。
それでも、一度もミスなく弾くことも難しい。
はっきり言えば、人前で弾くなんてとんでもないレベルの状態。
練習しなきゃ練習しなきゃと思いつつも、毎日練習しなかった。
本番の3日前もピアノ弾かなかった。
本番前日も1時間くらいしか練習しなかった・・・
そんなんで、本番当日。
まだ誰も来ていないうちに独りリハーサルをしてみるも、やっぱり何度も止まってしまう。
一度も止まらずに通して弾けなかった。
もうダメだ。
でも、仕方がない。
いまさらなのだ。
本番で大事故を起こして立ち直れなくなって、それを理由にコンサートに出る機会を減らしてもらおう、なんて思って、いざ本番へ。
諦めの境地に達し、無心に本番を迎えた結果、
歌の伴奏はミスなくつつがなく終え、
自分の曲も、小ミスを繰り返しながらも、奇跡的に止まらず弾き終えた。
つか、毎度毎度奇跡的に本番をやりすごしている自分。。。
ブラバンやらなんやらでステージ慣れしていたのが良いのか、何なのか、緊張はしたものの、弾いている最中は頭がフル稼働し、常に先を先を見続けて弾き続けた。自分でもびっくりするほどの集中力を発揮したと思う。
こうして今年7回目の本番は終了。
コンサートに来てくださっていた、別の音楽協会を主催なさっている先生に「いつも本当によく練習してるわね、ちゃんと弾けてたわよ」などと言ってもらえたりして、逆に穴があったら入りたい心境に。事実はボロボロなのに・・・
とりあえずこれで、今年の本番は終了。
肩の荷が下りたと同時に、来年1月にまたある本番と、2月にある発表会の練習を開始しないと。。。
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