ケイ、手術

猫ダーティペア

朝、起きてみると床に小さな物体。

しげしげ眺めてみると、どうやら動物の歯のようなもの。
というか、動物の歯。
つか、猫の歯!

心当たりといえばケイしか居ないので、すぐさまケイの口の中を確認する。

でも、相変わらず口を開けさせてくれない。
でも、そんなこと言っている場合ではないので、無理やり捕まえてがっちり拘束し、こっちの負傷覚悟でケイの口を開けようと、あごをつかんで口を開けようとした瞬間

「ポキ」

という音とともに、何かが折れたような振動が手に伝わってくる。

そう、残念なことに、ケイの歯がさらに抜けてしまったのだ。
こうしてはいられないので、仕事を休んですぐさま病院へ連れていく。

結果としては、重度の歯周病。とりあえず炎症がひどいので抗生物質の注射をし、様子を見ることになった。

帰宅してから猫の歯周病について調べる。根本的な解決方法としては、抜歯しかないとのことらしい。抜歯には2種類あるらしく、すべての歯を抜く全顎抜歯と半分の歯を抜く全臼歯抜歯。いずれにしても、もう既に2本も歯が抜けてしまっているのだから、手術をしてもらうしか無い。

2週間後、再度ケイを病院に連れていく。
獣医さんは、まだ若いし、知覚過敏もあるし、麻酔の時に発作が起きたらリスクが高いし、もうすこし様子を見ても、とおっしゃるのだが、遅かれ早かれ抜歯をするのなら、若いうちの方がリスクは少ないと思うので、抜歯をお願いした。再度、診察した結果、犬歯を含む前の方の歯はしっかりしているので、後ろ半分を抜歯する、全臼歯抜歯をすることに。再度、抗生物質の注射をし、2020年の12月17日に、手術をすることになった。

こうして、朝起きてみたら猫の歯がころがっていた一件から1か月後、一泊入院でケイの抜歯手術が行われた。手術自体は何事も無く無事に終わり、残りの歯のスケーリングも行ったとの事。非常におりこうさんにしています、と連絡があった。

そのころ、ケイが居なくなったユリと言えば・・・

20201218ケイが入院中の甘えユリ

生まれてからずっと一緒、避妊手術も一緒、常に一緒だったケイと、生まれて初めて離れ離れになった一日。寂しいのか何なのか、それとも邪魔者が居なくて自分の天下が来たと思ったのか、甘えっぷりが半端ない。ずっとべったり。

12月18日の午後、ケイを病院に迎えに行く。
病院では、トイレにもいかず、ご飯も食べなかったらしい。手術前日の夜から絶食なんだから、もう丸二日も断食じゃん。。病院なんだから、点滴なりなんなりしてよ、と思ったが仕方がない。手術の傷がふさがるまで2週間くらいはカリカリではなく、ウェットフードを与えてください、傷が開くかも知れないので、とのことで、ケイを連れて帰って早速用意しておいたウェットフードを与えるも、食べてくれない。

そう、保護されていたNPOさんのところで、一種類のカリカリしか与えられていなかったせいで、人間の食べ物にも興味がないうえ、猫のごちそうであるウェットフードですら興味がない二人なのだ。なにせ、食べたことがないんだから。少しでも食べてくれないと肝臓がやられてしまうので、5種類も6種類もウェットを並べるも、まったく食べず。仕方が無いので「ちゅーる」を出すと、ちゅーるは食べた。

ちゅーるだけでも食べてくれてよかった。二人とも、ちゅーるでさえ、食べるようになるまでに結構日数がかかったのだが、カリカリ以外も食べるようにしておかないと、後々困ると知っていたので、うちに来た時から「ちゅーる」に慣れされていたおかげだった。

それでも腹は減っているらしく、ユリ用のカリカリを少しずつ食べ始める。傷口が開くかも知れなかったが、食べずに死んだら元も子もない。仕方が無いので、急いで大型ペットショップへ行き、棚に並べられているありったけのウェットフードを一個ずつ買いあさり、ついでに中がトロットしているらしいカリカリも数種類購入。帰宅してから、さらにご飯をとりどりセッティングし、ケイが食べるのを待ったが結局だめだった。

20201218ケイ退院して帰ってきた直後

↑ 退院直後のケイ

ハードカラーはストレスになるのが分かっていたので、あらかじめ布カラーを制作しておいた。
先代猫の手術の時にも同じように布カラーを何か月も使ったので、今回も。

作り方は、ハードな市販のカラーを参考に猫に合わせてカラーの大きさを決め型紙を作る。そして今回は表地にキルティング。キルティングだけでは形を保持できないので、キルティングの裏には帽子のつば用の接着芯を貼りつける。そして裏地にはチュール地を2枚重ねにして、さらに形態保持性をアップ。そして全部を重ねて縫い合わせた後、縁をバイアステープでくるむ。縁を処理しないと猫の首まわりに傷がついてしまうので。仕上げに面ファスナーを取り付けて完成。

樹脂製のカラーは、何かに引っかかったら猫の首が締まって可哀そうなのだが、この布カラーは猫が曲げようとしても曲がらないんだけど、最悪何かにぶつかったときには布だから折れ曲がってくれるので、最悪の事故は起きない。何かに引っかかっても面ファスナーが外れるから、これまた最悪の事故は起きないので、安心して仕事に行ける。

ご飯も、結局ウェットフードは食べてくれなかったが、中がトロッとしている柔らかめのカリカリ総合栄養食は食べるようになったので、これでしのぐことにした。

後は、抜歯までの約2週間、養生させて傷を治し、年末に抜糸すれば一安心、と。

ほっと胸をなでおろしていたら、今度はユリが、いたくご立腹なのだ。。。。

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